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「エンジェルのペン」恋人は実父


単行本「最終便に間に合えば」に載っていた、残り4作品を解読しました。


なぜ解読かというと、まるで「純文学」レベルの仕掛けが入っているから。


「純文学」とは物凄く、意味が曖昧ですね。


私的には「文による華麗な芸(技)」を見せてくれる作品。


三島がいうような、哲学や思想の表現ではありません。



では『エンジェルのペン


OLから小説家になった新人女性作家が主人公。

実際の出来事を脚色した小説を書くのだけど、母親の過去を書き、「殺す」と激怒され家を出る。

このあたりが「白雪姫」っぽい。

ちなみに、母親は、主人公が幼い頃に男を作り、それが原因で離婚している。

同じマンションの、かなり年上だけれども、ダンディでハンサムな男と恋仲になる。

このあたりは川端の「眠れる美女」っぽい。

で、このことをネタに小説を書くのだけれど……。



こういう小説って、大抵はオチが解るように書きますよね。

読者は軽い小説として読むわけだから。

このイケメン男性、子どもの頃に別れた「実父」

そうでなければ、この物語は成立しない。

芥川の「芋粥」が、じつは「酒」でないと成立しないみたいに……。


モンブランの万年筆が出てくる。主人公、ペン先を舐めると金属の味がする。

これが「GP」=ゴールドめっき

男が乗っている車が「フィアット」。これが「ジープ/JEEP」のメーカー。


まさしくメタファー小説で「実父」を暗示しているのです。


こうなると「中の人」を疑っても許してもらえるでしょう。


「エンジェルのペン」=天使の筆=神託=深沢





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by ukiyo-wasure | 2018-11-05 01:18 | 詩・文芸 | Comments(0)

一人称「回想」といえば深沢「南京小僧」!


前の記事でエラそうに、一人称では主人公は死なないと書きました。

ハッと「深沢本」を書いていた時のことを思い出した。

まさに「南京小僧」がこのことを教えている。

「ナラタージュ(回想)の練習」という但し書きがあるにも関わらず、トリックは別の所にあると読んでしまった!


主人公の爺さん「ワシ」が孫と入水するシーンで終る。

これ、爺さんは生き残っているってことですね。

でなきゃ、この物語は成立しない。

これは、日本語だろうが英語だろうがすべてに共通でしょ。

何で読めないのか。

国語で教えられてないし!!

基本中の基本だと思いませんか?

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by ukiyo-wasure | 2018-10-25 11:33 | 詩・文芸 | Comments(0)

「楢山節考」は「芥川賞功」と読む


今、気がつきました!

ゴーストライターズの皆様の暗号で「感傷」=「寛賞」=「芥川賞」は解った。

もう一つ「丸(がん)消」「芥川賞」

「ダンス・ダンス・ダンス」の第3章が「木橋」と、昨日書きました。

「戦場離脱」が出て来ます。

この意味を考えた時、「木橋」というタイトルが、ワザとらしい。

当時、木じゃない橋の方が珍しいと思うから。

「丸木橋」の「丸」が消えていると考えると「丸消」=「芥川賞」


もしかすると「芥川賞」を狙ったのかなあと思った。

それが何らかの事情で「離脱」。




ここで、ハッ!です。

「深沢本」を書いた時点では、「源氏」も「和歌」も何も読めていませんでした。

今になって「楢山節考」は、「考」が付いているのが超不自然


スカシで浪曲が入っている。

「奈良丸節」の「丸」がない。

「丸消」=芥川賞。「考」=功。


第一回の「中央公論賞」は「芥川賞」を代筆した深沢への功労賞?


そして、代筆した芥川賞作品の題名「ダイヒツシ」と読めるから笑っちゃう。


口止めしたつもりが、すでにバラしているという……。


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by ukiyo-wasure | 2018-10-12 16:47 | 詩・文芸 | Comments(0)

三島由紀夫「卵」オチは?


以下の文庫に「卵」が入っています。

b0230759_00080211.jpg

落語みたいな話。


偸吉、邪太郎、妄介、殺雄、飲五郎の五人の大学生。ボート部。体育会系です。名前の通り、盗み、女を追っかける、嘘つき、凶暴、飲んべえな輩。

彼らが、一つの下宿で共同生活。
騒々しくて、周囲は迷惑。

とくに毎朝、生卵を呑むときの、殻を割るときの野蛮な大音響は近所の人も辟易。

ある日、彼らが逮捕される。
捕まえた警官、顔がのっぺらぼう。
みんなツルッと「卵の顔」。

卵を呑むから、卵族(?)の怒りに触れたらしい。

裁判で死刑判決。

が、よく見るとそこはフライパンの中。

五人は把っ手を伝わって逃げる。
先端にぶら下がると、裁判所全体がひっくり返り、数千の卵たちは割れてしまう。

通りかかった石油輸送車に頼み、大量の卵液を下宿へ運んでもらう。

それから毎日卵料理。

五人は毎朝の、生卵を割る楽しみを失ってしまった。

ーーーーーーーーーーー

気の利いたギャグが散りばめられ、ノリのいい文体で書かれています。

ぜひ読んでみてください。



で、解説を三島自身が書いている。

引用します。

『卵』(昭和二八年六月号・群像増刊号)は、かつてただ一人の批評家にも読者にもみとめられたことのない作であるが、ポオのファルスを模したこの珍品は、私の偏愛の対象になっている。学生運動を裁く権力の諷刺と読まれることは自由であるが、私の狙いは諷刺を越えたノンセンスにあって、私の筆はめったにこういう「純粋なばからしさ」の高みにまで達することがない。



うーむ。悩ましいなあ。


「ポオのファルスを模した」「偏愛」「諷刺を越えたノンセンス」……相変わらずの観念的でイメージの立ち上がらない表現。


こうゆう文章を書く人には、この作品は書けないと思うなあ。



 深沢が書いたでしょ。




つうか、オチ、解ってるのかなあ。



 卵=卵白と卵黄=ワンパクと乱暴







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by ukiyo-wasure | 2018-09-20 01:05 | 詩・文芸 | Comments(0)

「深沢七郎」の命日に寄せて


8月18日は深沢七郎の命日です。

深沢といえば「楢山節考」と「風流夢譚」

「風流夢譚」は「嶋中事件」によって広辞苑にまで載っている。

ずっと疑問だったのは、なぜ、「風流夢譚」の原稿を三島が持っていたのか。


マスコミはこのことに「つっこまない」


同時に掲載された「憂国」が、私の中では今や「誰かの代筆」

はじめは、こんなの書くのは谷崎くらいだろうと思っていた。

その後、三島の「中の人」が複数いると思われて来た。

深沢もその一人。

「憂国」の代筆者が深沢だと、すべて辻褄が合うのです。


「憂国」と「風流夢譚」が一緒に三島のもとへ届く。

「憂国」を三島が、原稿用紙に写す。

その際、「風流夢譚」のアノ部分を書き変え。

そして、二作品まとめて編集へ。



はじめは、いくらなんでも、同じ雑誌でやるか?

と、思ったけど、逆に、

「差異」を際立たせるには、一人が書き分けた方がいい気もする。

深沢レベルの作家は、文体は自由自在です。

若い女の子の一人称も朝飯前。

「風流夢譚」の文体は、極端に「作っている」と感じませんか。



「憂国」について。
https://tamegoro.exblog.jp/28329864/

西村さん「小銭をかぞえる」について。



余談ですが、最近では「アナログ」の会見で、武さん

「今までは口述だったけど、初めて自分で書いた」と言った。

超ウケた!


「えっ、今までは誰が書いていたんですか?」って、誰も聞かないのね。

気心の知れた、かなり親しいライターがいるってことでしょ。


ふと、西村賢太さんの顔が浮かびました。

いやいや、表には出ない、才能あるゴーストさんが大勢いるのかもしれませんが。






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by ukiyo-wasure | 2018-08-17 13:02 | 作家 | Comments(0)

「暗夜行路」夜の蝶


「後編」の第三「十六」は「蛾」です。


最後、引用します。

晩、三人は寺町、新京極を暫く散歩した。そして七条駅で、二人は鎌倉へ帰る信行と別れた。



 夜の町=夜の蝶



「夜の蝶」といえば、水商売の女性ということで定着しています。
この映画が語源らしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/夜の蝶



深沢七郎に「サロメの十字架」があります。

深沢は当然、「暗夜行路」が読めていますから、この映画が流行ったとき、こう叫びたかったに違いない。


夜の蝶って、蛾のことだからーっ!



叫ぶかわりに「サロメの十字架」を書いた。

ホステスさんたちの会話が面白い。

「蝶も蛾も同じという前提」がないと、面白さが解りませんが。

ぜひ読んでみてください。



ちなみにこちらが「源氏」の「真木柱」が表すものです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/キオビエダシャク
https://ja.wikipedia.org/wiki/イヌマキ





追記

「風の歌を聴け」(テーマは裏源氏)に、女の子の身体を手で「シャクトリムシ」みたいに動かして計るシーンがあります。

おおっ!!ってなりました。




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by ukiyo-wasure | 2018-07-17 01:05 | 詩・文芸 | Comments(0)

三島「好色」は深沢かなあ


「三島由紀夫全集/2」に入っている「好色」という短編。

昭和23年『小説界』に発表。その後どこにも掲載されていない。

すっごく可笑しい作品です。

「盗賊」を読み始めて、挫折。三島調の文体、やっぱり無理。ニワトリさんの代筆だと私は思っていますが、クド過ぎ。

そうゆう中で、この「好色」はちょっと違う。

冒頭の一文が短い。


 大へんな鼻であった。


「つかみ」です。上手いなあ。「えっ?」ってなる。


お祖母さん子の公威は〜と、三島由紀夫の祖母の兄弟という設定。

鼻が大きい。つまり天狗みたいなの。

ピンときます。ああ……志賀直哉のことかって。

深沢の文章は、クドくないのです。

リズムと「間」がある。

この変な鼻デカ爺さんについて、

お菓子では大福餅が好き、その大福持ちも両手でぺちゃりと平べつたくした上でたべるとおいしいといっていた。


こうゆうのが「深沢調」だと思うんですよね。証拠はありませんが。

封印されのは、あまりにも「三島調」と掛け離れているからだと思います。


この奇行爺さんは、頼安というのだけれど……、

題名「好色」は「鼻が大きい」に掛かっているのだけれど、ホントはね、



「女子色」と読んで「赤」=バカ



石原慎太郎さんの「黒い水」を解読したら、黒=男色。

「男色秘密」になりました。

それでピンときました。

ランドセルでも上履きでも、男子は黒、女子は赤という時代がずーっとありましたからね。


興味のある方、図書館で「全集2」。読んでみてください。

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by ukiyo-wasure | 2018-06-23 02:41 | 詩・文芸 | Comments(0)

レレレのおじさん、ヤバくね?


昨日もクロスワードの「ほうき」のカギで使わせていただきました。

ここのところ、開高健や三島などを読んでいたら、戦後間もなくのヒロポン(覚醒剤)ネタが度々出て来る。

談志師匠とビートたけしさんのトークCDがあって、超「面白すぎ」なんですが、当時の演芸界のヒロポンの話が出てくる。

中毒になって「掃除」ばっかりしている人の話があって、自分ちの前が終ると隣んち……。

これを聞いたとき「レレレのおじさん」をイメージしたのでした。


最近「暁鐘聖歌」と「暁の寺」の初めの部分を「バカボン」と読むのでは?と推理しました。

バカボンとは三島のこと。

「バカボン」という語を発明したのは谷崎ということになります。


もうひとつ、深沢本を書いていたとき、彼の「〜なのだ」という特徴ある文体を、まるでバカボンのパパじゃん!と思った。

時系列的には、赤塚さんが深沢をマネたのかもとボンヤリと思いました。

深沢と赤塚さん、接点はあったのかなあ。


戦前戦後、開高健も書いていますが、本当に「人が人を食う」ような「飢え」の時代を体験した当時の、作家やクリエーターたちにしてみれば、三島はバイトもしたことがないお坊ちゃんで「天才バカボン」と呼びたくなる存在だったのかも……と、妄想です。


「天才バカボン」も「レレレのおじさん」も、ネーミングには、秘密の臭いがいたします。

とくに「レレレ」。


皆様、どう思われますか。



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by ukiyo-wasure | 2018-06-04 13:02 | 漫画 | Comments(0)

もう一つの「書き変え」疑惑


嶋中事件の原因となった「風流夢譚」ですが。

問題となった部分は、私が読んでも「ありえへん!」でした。
一般人でも実名でこの書かれ方は訴えるレベル。

一方で、深沢のスタイルだと、こうゆうことはしないよなあとも思った。
彼の作風は「裏に真実」ですから。
それに、世の中を知っているオトナだし常識がある。

あの部分だけ「何で?」というのがずっと残っていた。

犯人の少年については「彼も被害者」だと言っている。

じゃあ加害者は誰?

自分というニュアンスではない。

少年に指図した右翼のこと、と普通は受け取る。


ここから妄想ですが。

誰かが、あの部分だけ実名に直した。

この人には「動機」がある。

あとはお察しを。


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by ukiyo-wasure | 2018-06-02 13:31 | 詩・文芸 | Comments(0)

三島「苧菟と瑪耶」にドキーッ!!


「花ざかりの森」も100%三島の作品と思えなくなって、全集の次の作品「苧菟と瑪耶」を読んでみたのです。

「おつとう(お)とまや」と読むそうで。

17歳の作品です。


1ページ目から、ドキッときて、ドキドキ……。

マジか!!! もう勘弁してくれーっ!



引用します。

〜そんな往還で運命だちは逢つたのだ。

運命だちはお互ひに相手をみいだすよりもいちはやくそれを聴いた。


深沢の「南京小僧」で出会って、かなり悩んだ表現です。

次に「ファンキージャンプ」で遭遇。

そのことについてはこちら。
https://tamegoro.exblog.jp/28165279/


言語学者の先生、この言い方は「古典」?何なの?


小説の内容は、「花ざかりの森」同様、観念的な話ですが、「星座」がらみで神話のことでしょうか。後でじっくり考えてみます。



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by ukiyo-wasure | 2018-05-19 10:14 | 詩・文芸 | Comments(0)