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キミがよくてもシロミがまずけりゃ


 「村上かるた」です。
 

  キミがよくてもシロミがまずけりゃ


 「キミがよ」は誰でも気づきます。安西水丸さんのイラストは「黄色い日の丸」ですし。

 「キミがよ」が何を表しているのか。それは「くても」にスムーズにつながるものでなければならない。

 前に書きましたが「君が代」の本歌は「わが君は」ではじまる和歌です。

 「キミがよ」=和歌=

 ビンゴでしょ。

 「若くても」と読める。



 さあ「若くても、○○○がまずけりゃ」

 何を入れましょう。うーんと頭を絞る。ギューッと絞る。

 「シロ」は素人の「素」かな。そうなると「すがた」「すたいる」「すじ」などが候補に上がる。

 一番あやしいのが「スタイル」です。

 「シロ」=ス。

 「ミ」=どうすれば「タイル」になるか。

 ここでも頭を絞る。ギューッです。考えの雫がポタポタ……

 「ミ」=巳はね、和歌の方では、かなり使い勝手がいいのです。方角と一緒です。時刻では午前9時から11時頃。この後に「お昼」です。だから「昼の端」と言えます。

 端=夕(七夕のハタ)=タ(カタカナ)

 シロミ=素タ昼=スタイル。



 若くてもスタイルがまずけりゃ


 ハルキストの皆様、どーでしょう。

 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-31 23:55 | 詩・文芸 | Comments(0)

深沢七郎「自叙風ポルカ」


 読書感想文にいかがでしょうか。たった4ページしかありません。

 あっという間に読めます。


 「私ほど不幸な者はないでしょう。」


 と、始まります。戦争で息子二人を亡くし、妻と二人ぐらしの、お爺さんのグチです。

 不渡りをくって商売に失敗、息子二人は戦死。

 浅草で戦災、引っ越した中野でも戦災、郷里の静岡に帰ったらまた戦災。

 それから病気、良くなったら妻が盲腸。病気のために借金し、返済したと思ったら、芋の蔓に引っかかって転倒。

 妻は「お父さん、しっかりして貰わなければ」としつこくいうので腹が立つ。口喧嘩の最後は「離婚して骨は別々に埋めよう」ということになる。



 たったこれだけですが、例のトボケた調子で語らせている。

「私ほど不幸な者はないでしょう。」が二回も出てくるので、どれだけ不幸かと思って読むと、戦争体験者なら皆同じような苦労をしただろうし、年を取れば病気もするのは当たり前。そこまで「不幸」とは思えない。

 しかーし、よくよく読むと、あーっ!となる。


 「骨は別々に埋める」


 これが意味することは何か。

 お分かりですね。二人の息子の遺骨が帰って来ていないのです。

 ユーモアたっぶり、たった4ページに、ゾクッとすることを込めている。

 
 読書感想文にピッタリでしょ。終戦記念日もあることですし。

 
 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-30 23:34 | 詩・文芸 | Comments(0)

肩ロースは豚肉


 寝る前の「村上かるた」です。


  猫にジェームズ・コバーン、豚に牧伸二


 これも、いらないのは「棄てる」パターン。

 「猫にコバン」が正しい。

 いらないのは「ジェームズ」です。「棄」ではなく、棄てるという意味で「ロス」を使います。

 ジェームスという名はよくありますが、有名どころといえば、ジェームス・アール・"ジミー"・カーター・ジュニアです。39代米国大統領。

 ザックリと行きますね。

 ジェームス=カーター。これを「ロス」する。

 はい、カーターロスで「肩ロース」


 「豚に牧伸二」は「牧」がいらないように、思わせておいて、じつは「豚に」がいらない。うまいなー、春樹先生。

 「豚に」を「棄てる」で「豚に棄」。「豚に来」と変換して「豚肉」となる。

  *訂正 「豚に」を「食う」「空」かも。



  肩ロースは、豚肉


 ツッコミ入ります。ビーフにも肩ロースはあるし。


 でね、「ノルウェイの森」ですよ。東京の豚肉を気にしているオッサンが二回登場します。

 ああ、なるほど「東京ローズ」か。

 こういうの、今だから理解できる。一年前なら、まったくチンプンカンプン。

 「暗黒植物の根」とかもね、今ならナールヘソです。

 



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by ukiyo-wasure | 2017-07-30 03:24 | 詩・文芸 | Comments(0)

何回ひねるか


 源氏やら和歌やら「村上かるた」などを解いていると、こういうヒネリがあったか……と、クロスワードのカギにとても役立ちます。

 今日も「クリントン(大統領)」というワードのカギで、この人の前後がブッシュさんということで。

 ちょいヒネりますと「前後にブッシュさん」

 もう一回ひねると、「前後にヤブの大統領」

 二回ひねると「ヤブの中に立つ大統領」

 三回ひねると「ヤブの中の人」「ヤブの中」

 こうなると、一般誌のクロスワードだと編集者から苦情が来ます。こんなの、解るかよ!なのです。



 和歌の世界なら全然OKでしょう。

 キツツキ→傷つきやすい鳥→ナイーブな鳥

 このくらい許されると思う。だってパープル姐さんなんか、「つれない人」で釣りにひっかけて「坊主」「僧」を表しちゃう。こうゆうの、解ったときは感動します。


 で、「村上かるた」の、


  見ると、ジャクソンだった


 本文で「焼き海苔」「生卵」が出てきますから、焼き海苔=パリ

 ジャクソン→シャンソンだろうと予想できる。

 これを和歌のテクでいうと「シン」を棄てて「ジク」

 「新機軸」となります。



 じゃあ「見ると」はどうなるか。

 「ウォッチ」かなあ。当時、腕時計で何か画期的な新製品が出たのかなあ。

 「見ると」は「あらわると」とも読める。

 「殻割ると」読めばヒントの「生卵」が生きてきます。

 生卵を割ると、どうして新機軸なのか。新機軸は英語でイノベーション。

 
 「殻割ると」双子。縁起をかついで「日延べしよう」

 
 いやいや、ないない、私の考え過ぎですよね。
 どっかで間違えたに違いない。

 パープル姐さんだって、ここまではヒネりませんから。

 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-29 21:08 | 詩・文芸 | Comments(0)

川端康成のノーベル賞


 拙著にはハッキリとは書きませんでしたが、深沢の「盆栽老人〜」はどう考えても川端のことでしょう。

 そんなこんなで、私にとって、日本が誇る文豪は、非常にインチキ臭い人となっています。

 1970年6月16日、台北で講演しています。テーマが「源氏と芭蕉」。
 講演と云っても、台北に住んでいる日本人たちの会に招かれた席での挨拶のようで、大した話はしていません。美術品の何々を持っているとか。(自慢話かよ)

 1970年といえば、三島事件の年です。

 講演でノーベル賞について触れています。以下引用。

 “私が思いがけなくノーベル賞をもらいましたのもやっぱりなんかこう、そういう感謝の気持ちをもっておりますものに対する多くの人々の好意だと思います。”


 三島由紀夫に推薦文を頼んだくせに。
 
 欲しくて欲しくてしょうがなかったくせに。

 三島がこれを聞いたらどう思うでしょう。ま、台北ですから、聞かれる心配はないけど。



 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-29 13:26 | 作家 | Comments(0)

深沢七郎が川端康成を嫌う理由


 深沢七郎の小説で、まだ解明し切れていないのが「笛吹川」です。

 全体に、当時の文壇のことが書かれている(表のストーリーとは別に)と思われるのですが、事情に暗いので解りにくいのです。

 それでね、ボロクソな表現をされている人物が出てきて、どうも川端康成っぽいのです。

 「笛吹川」は嶋中事件より前の作品ですから、もう最初から嫌っていたのではと思われます。

 代作をさせていたとか、三島由紀夫とのノーベル賞を巡るいろいろなことを、聞いただけとは思えない。何か直接不愉快なことをされたのかなあ。

 でなければ、川端賞を辞退する理由が解りません。

 




 

 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-28 23:21 | 作家 | Comments(0)

百人一首「朝ぼらけ宇治の川霧」


 64番・権中納言定頼さん。


  朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに
    あらわれわたる 瀬々の網代木


頭文字を読みます。

あ・う・せ・ひ(表れ)・せ

「逢瀬秘せ」かなあ。と、思ったけど、それじゃあ面白くも何ともない。


飛びます!   


酒の上に(もう一つの「朝ぼらけ」は坂上是則の歌)  

氏(アナタ様)の膳部(川霧=せんむ)  

食べ食べに、腹張れわたる     

膳所(ぜぜ)の味良き


 酒の上に 氏の膳部 食べ食べに    
  腹張れわたる 膳所の味良き



そして、

たえだえ=「絶」は訓読みで「はなは(だ)」「わた(る)」


「あ・う・は・け・せ」と読んで、

「あいうえお」から「あ」と「う」を消すと、

 間に「い」が残る。


満腹だけに、

  胃中=田舎


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by ukiyo-wasure | 2017-07-28 20:41 | 詩・文芸 | Comments(0)

参るぞ、でべそ


 寝る前の「村上かるた」。さっき、ユーツベで朝堂院総裁のボヤキを聞いて大笑い。良いなあ。

 「村上かるた」は村上春樹大先生の小説を読むための、例題のようなもので。


  参るぞ、でべそ


  参るぞ=いざ!

  臍=「せい」ですから、でべそ=出征。


  いざ、出征!




 ちなみに、これが「出征兵士の歌」


 我が大君(おほきみ)に召されたる
 命榮(は)えある朝ぼらけ
 讚(たた)へて送る一億の
 歓呼は高く天を衝(つ)く
 いざ征けつはもの日本(にっぽん)男児



 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-28 03:43 | 詩・文芸 | Comments(0)

石原慎太郎「処刑の部屋」


 文庫本「太陽の季節」に載っている「処刑の部屋」を読みました。

 何じゃこれゃ。ですよ。当時は、日本文学といえば、陰々滅々なイメージがあって、そんな中での登場ですから、評論家の皆様は非常に褒めたみたいですね。



 もうね、B級映画を観ている感じなのです。リアリティがないし、まあ、はっきり言って、ドタバタ、アクション物でごさいます。


 それでね、ところどころ、気になる表現があるのです。

 何というか「思わせぶり」


 “自分に何が起ころうとしているか、克巳は知ってもいたし、知りもしなかった”


 こういうところでね、深沢七郎の「変化草」を思い出したのです。
 拙著にも書きましたが、あれは、よくよく読むとテレビドラマの撮影なのね。

 この「処刑の部屋」も、映画かドラマとして読むとピッタリなのですよ。会話もあざとくて、芝居の台詞のようにクサいし。
 ワザとやっているでしょ。と、私は感じました。


 “わかりきった答えがなかなか浮かばなかった。”

 セリフを忘れたか?


 “掻ききられた洋服の中に手を縫って入れ傷口を押さえてみた。流れかかった自分の臓腑が生ぬるく感じられる。
 「中は大丈夫だ」
ふと今も夢かと疑う彼の掌に溢れかかった臓腑はどろっと柔らかくそれでいて重みのある感触だった。”

 ないない。

 
 そして冒頭にこんな文句が付いている

 抵抗だ、責任だ、モラルだと、他の奴等は勝手な御託を言うけれども、俺はそんなことは知っちゃいない。本当に自分のやりたいことをやるだけで精一杯だ。


 映画の惹句?

 
 
 これが石原さんではなく、深沢七郎の小説だったなら、題名の解読をするのですが。



追記 7/28

 女給たちの生理日がカレンダーに印されているというエピソードが唐突でした。

 処刑=初経。そういえば、やたらに「生理痛」とか出てきたし。

 そうなると、「処刑の部屋」は、「女が苦」の部屋。

 音楽室=スタジオかも。と思ったりも……。


 まあ、石原さんはこんな、深沢や谷崎みたいなことをしなそうですが。でもねえ、「太陽の季節」は古典を読んでないと書けない筈だし……。


 

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by ukiyo-wasure | 2017-07-28 02:37 | 作家 | Comments(0)

村上かるた「長いお別れ、終わらないあいさつ」


 かなり解りました、春樹さんの心。

 
 長いお別れ、終わらないあいさつ


 長いグッドバイ、「じゃあ」見せん

 「じゃあ」が出ないから、挨拶が長引いて別れられない。



 長グッドバイ、じゃあみせん

 長ぐつをはいた、三味線=猫。


 長靴をはいた猫



 小説もこんな感じですから、翻訳したらどうなるんでしょう。

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by ukiyo-wasure | 2017-07-27 03:05 | 詩・文芸 | Comments(0)