2018年 11月 06日 ( 3 )

三島「絹と明察」続き



「絹と明察」で気になった部分。


菊乃は、岡野に工場の様子を知らせている。スパイです。

その手紙について。岡野の視点での記述。


手紙の末尾には、東京の男は口先ばかりで冷たくていやだ、などといふ見当はずれのことも書いてあった。また「工場はすべて快調で、何の問題も」なかった。



「東京の男は口先ばかりで冷たくていやだ」の意味するものは何?


有名な川柳に、 


 江戸っ子は 五月の鯉の吹き流し
  口先ばかりで はらわたはなし


江戸っ子ですから駒沢ではない。誰?


菊乃からの手紙は、岡野を通じて「村川」へ行く。

東京の男=岡野でしょう。

はらわた=腹に一物はなし。



「岡野」についての報告と思われます。


ここで岡野のキャラクターに目覚めました。

戦争中、工作員のようなことをしていた感じがする。

物凄く計算高いように見える。

しかし、哲学や文学に関心があり、浪花節的な男「駒沢」に惹かれているところも見える。

最後、菊乃は本当に駒沢に惚れているという、かなりロマンチックな発想をする。

人間関係は「損得(金)」だけという世界にいながら、血も涙もロマンチズムも残っている人物なのですよ、岡野ちゃんは。


そのことを菊乃は村川に報告したのでしょう。

純粋な人間だから「裏切り」はない。

次期社長に使えるってことでしょうか。


この作品、かなり深そう。




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by ukiyo-wasure | 2018-11-06 17:10 | 詩・文芸 | Comments(0)

三島「絹と明察」菊乃は毒婦


三島由紀夫全集〈17〉の残り一作。

長編です。正直、読みたくなかった!

三島の長編は、いざマラソン、いざ山登りみたいな、気合いがいる。

詳しくはこちら。


ウィキ「絹と明察」


「源氏」のスカシが入っている。

いきなり「蜂」が飛んで来たり。


回収されない伏線が、作品の「仕掛け」なのか、「裏源氏」なのか、ややこしい。


ゴーストは源氏鶏太でしょう。

珍しく、もろに「源氏物語」「紫式部」「石山寺」まで登場。



実際にあった労働争議がモデルですが、「金閣寺」と同じように、それは「舞台装置」に過ぎない。


小説内の労働争議は「会社乗っ取り」のために仕組まれたものという設定ですし。


10章に分かれていて、それぞれ視点が違います。


一応は「岡野」という、ハイデッガーを研究し、事業にも成功、女にもモテる。戦争中は「工作員」だったのか。…という「紳士」の視点が中心。


読者「誘導係」でございまーす。


「偶然」を装い、目的の人物に近づく。


この人に「金」を出しているのが「村川」という紳士。


絹の紡績会社の社長「駒澤」が、上記二人の紳士とは正反対の人物。


初めの方で、駒沢は「社長になってからも五時に出社」と言っている。


つまり、創業社長でも、二代目でもなく、元は「工員」だったことが解る。


とにかく、旧字だらけで読みにくい。「三島らしさ」を出そうということでしょうが、はなはだ迷惑。


途中でイヤになりましたが、何とか読了。


全体の状況を俯瞰しているかの「岡野」ですが。

菊乃こそ、その上を行っていると思います。


菊乃は、芸者を止めて駒沢の工場に寮母になった。

一応、駒沢と岡野の両方のスパイ


岡野は「たまたま」を装って現れる自分を、自慢げに語りますが、よく考えると、菊乃もそう

菊乃は、岡野の知らないところで村川か、もっと上の人物と繋がっている感じ。

彼女は「変装の名人」らしいし。

駒沢の妻の病室にやってくる「ヒゲの探偵」は、おそらく菊乃の変装。


いろいろと引っ掛かる伏線は登場しますが、脳梗塞かなにかで倒れた駒沢が岡野のにささやく


「菊乃を始末してくれ」


菊乃は駒沢に付き添って、かいがいしく面倒をみている、にもかかわらず……。


その前に菊乃は、20年付き合った旦那が亡くなり、結構な遺産を相続している。


そんなこんなで、私の推理は「菊乃は毒婦」


では、「絹と明察」という、面白味ゼロの題名の解読。


絹=けん=ドッグ=毒
と=将棋の歩=ふ
明=あか=はか=謀
察=殺


 絹と明察=毒婦謀殺


細かい話ですが「鐘の下の部分の土だけ荒れていた」という、ワケワカメのエピソード。

見ているのではなく「思い出」です。

こうゆうのがアヤシイ!


鐘の下=金の下=金下=きんか
荒れる=ぐしゃ=くし「下く」


「金閣寺」書く=源氏鶏太でしょ。


各章のタイトル全部が、

・駒沢善次郎の風雅
・駒沢善次郎の事業

というスタイル。

「駒沢善次郎」という名前が暗号かと、悩みました。


解りません。

もう一つの考えは「フルネーム」と読む。

と、「売名」にもなるし「うりタロ」=瓜太郎にも。


瓜子姫の男版で、中に「天の邪鬼」が入っているってこと。


操り人形=雇われ社長


駒沢の死後、社長の椅子は「岡野」に回って来る。

コレも結局は「操り人形」ということ?


二三回読まないと解読できないと思う。

でも、二度と読みたくありませーん。


ハードボイルドタッチで書いて欲しかった。



*追記

菊乃がネグリジェを買いに行くシーン。岡野が同行。

岡野太平洋を包むほどのネグリジェなんてあるのかねえ」

菊乃「私はせいぜい琵琶湖ぐらいなんだから」

二人だけに通じるシャレ。

菊乃は太平洋を股にかけて暗躍した女スパイだったのかも。

時は昭和29年。バックの大きな力=「米国資本」


いや待て待て、「海賊」が言いたかったのか。

ゴーストたちはさりげなく「盗人」「強盗」「剽窃」「代書」「代作」「代筆」「幽霊」「吹き替え」「肉体は借り物」などをネタにしていますから。

「雇われ社長」=「操り人形」も、エア作家を暗示?

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by ukiyo-wasure | 2018-11-06 12:48 | 詩・文芸 | Comments(0)

三島「朝の純愛」吹き替え?


変な話です。皆様、どう解釈しましたか。


仲の良い夫婦がいて、子どもがいない。

現在、妻45歳、夫50歳なのですが、

「気持ち」は、出会った当時…妻18歳、夫23歳のままでいる。

二人は、ラブシーンに限界を感じている。

ここまでが、前半「上」。


後半「下」は、

街に出て、それぞれが、若い異性を物色するんだけど、若者の側から書かれる。

自宅に連れて来られ、関係を持つ。


読まないと解らないと思います。

「掌の小説」の「心中」とまでは行きませんが、ナゾナゾみたいな感じ。


肉体と心が別々。「憂国」みたいに、中に鬼か狐が入っているのかとも思いました。


この夫婦、なぜ、肉体が衰えるとマズいのか。

役者だからでしょう。

ベッドシーンに無理が出て来る。

そこだけ「代役」を使うわけです。

声じゃないのに「吹き替え」というらしい。


題名の解読です。

何でこうなるのか解りませんが、


「朝の純愛」「堺駿二(さかいしゅんじ)」をくらべる。

朝=今朝の「さ」
の=下ひ=かい
純=しゅん


最後の「愛」と「二」が違うだけ。

二=「ふ」を棄てて
愛=愛媛の「え」を加える


「ふ」棄、加「え」=吹き替え



堺駿二さんは、ご存知マチャアキさんのお父様。

当時は大変人気があったようです。


調べたら「声優」もやっているみたいなので「吹き替え」なのか。


よく解りません。


一応「堺を作っている大きな家具が〜」とか出てきます。


「中の人」は音楽ネタが入っているので深沢だと思います。











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by ukiyo-wasure | 2018-11-06 01:58 | 詩・文芸 | Comments(0)