2018年 09月 14日 ( 1 )

芥川「秋」じつは姉妹の同性愛


大正9年(1920年)の作品。


主人公の信子は、才媛の評判が高い文学少女

父はなく、母と妹の照子との三人家族。

信子と照子は大変に仲が好い。

従兄の俊吉と仲良しで、周囲の誰もが、いずれ結婚するだろうと思っていた。

俊吉も文学青年で、話が合うのです。

(*また従兄弟同士かよ!)


ところが、妹の照子にゆずる

信子はサラリーマンと結婚し東京を離れる。


姉妹は涙の別れ。


数年後、信子の夫が仕事で東京へ行くことになり、彼女も同行

俊吉・照子の家を訪ねる。と、俊吉だけいる。

(*テレビドラマなら「よろめき」を期待させるところ)


何事もなく、照子と女中が帰宅。

話しが弾み、信子が泊まることに。

深夜、俊吉と信子だけで庭へ……。



よく解らないと思いますので、詳しくは「青空文庫」で。


表向きは、仲良し姉妹の「結婚」……「女の幸せ」について書いているように見える。


芥川がそんな「ありふれた」ことを書くわけもなく……。


まず主人公の名前「信子」

当時、かなり流行っていたようです。

レスビアン=エス。

https://ja.wikipedia.org/wiki/吉屋信子


谷崎と違って「表現が薄い」ので、ニュアンスから汲み取るしかない。

最大の「違和感」は、姉妹が「仲良し過ぎる」こと。

こんなベタベタしないでしょ。

友だち関係だって別々が普通。

怪しんで、姉妹間の「手紙」などを読むと、もっとも「愛し合っている」のは信子と照子であり、「嫉妬の相手」も違うと解る。

愛し合う信子と照子から、相手を奪ったのが「男たち」という構図。


で、タイトル。

ラスト引用します。


「秋ーー」
 信子はうすら寒い幌の下に、全身で寂しさを感じながら、しみじみこう思わずにはいられなかった。
 

「秋」といえば……何を連想するか。

「秋の田の」「秋深き」「秋がわき」と悩みました。


ここは「枕草子」の「秋は夕暮れ」でしょう。

最後の場面は夕刻ですし。

そして、「ゆうぐれ」の「ぐれ」です。

「ぐれ」は和歌のテクでは「ピカッ!」なのです。


 時雨=しぐれ=四ぐれ=目


「夕」もねえ、いろいろに読める。

これは「七夕」の「夕」でしょう。

「七」の下で「六」と読む。

六がグレるとどうなるか。サイコロです。裏がピン。

トランプならエース=エス


やっと辿り着きました。


  秋=エス



*昼食を食べた信子の口にいつまでも「生臭さ」が残っているという、イミフな表現が出て来ます。

同性愛用語の「猫」を表している?


また、頻繁に登場する「鶏」キーワードだと思われますが、ちょっと解りません。
鶏の天敵=イタチ=タチ?

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by ukiyo-wasure | 2018-09-14 11:12 | 詩・文芸 | Comments(0)