「掌のなかの海」は1990年発表ですから、死の翌年です。 開高健は「文壇の秘密」を暴露しているものが多い。 タイトルからして「あっ」となる。 川端「掌の小説」に「海」(1924年)という作品。 以下に説明が、 「掌の小説」の「海」は三島脳には読めない 上記ブログを書いた頃は、「題名」の解読が甘かった。 ゴーストさんたちは、さりげなく「署名」を入れている。 「海」=「仕舞い」と単純に解釈していましたが、 「うみ」=干支の「卯」と「巳」です。 「辰」が欠けている=竜書く 芥川竜之介が書いたと思います。 開高の小説の方に、福岡出身の初老の医師が出て来る。 海で亡くなったと思われる息子を探すため、船医になって世界中を巡っている。 主人公と老人は、とあるバーで知り合う。 親しくなり、老人のアパートに行く。 各地の港で収集したアクアマリンを見せられる。 海の色をした宝石です。 これが「掌のなかの海」の意味(あくまでも表の)。 このお爺さん、福岡出身なのに「めんこい」という言葉を使った。 それとね、中国で、文鎮とか硯を眺めたりいじったりして楽しむことを「文房清玩」というんだって。 待て待て、「文房賞玩」じゃね? 最後、老人は骸骨の様な鬼相になり「さびしいですが、私はさびしいですが」と泣き崩れる。 普通に読むと、寂しいのは息子が行方不明だから。 いや、納得できるわけないでしょ。 回収されない伏線「めんこい」を、どうしてくれる? 太宰にも「海」という作品がある。 「川端康成へ」という抗議文にも「海」は出てくる。 太宰治の「川端康成へ」。以下、「青空文庫」です。 太宰には「掌の小説」の「海」が、芥川が書いたものだと、当然解っている。 もちろん、開高健も解っている。 「さびしい」と泣き崩れた老人は、太宰の怨霊でしょう。 太宰府は福岡県だし、「めんこい」は東北の方言。 「文房清玩」は「文房賞玩」の「賞」が無くなっている。 芥川賞を約束して「禽獣」「散りぬるを」その他を代筆させられたのでしょう。 なのに……。 太宰の無念を書いていると思います。 ついでに「森と骨と人達」を読んだら、川端「心中」の代筆者が解った!! この作品は「ある男」最終章と一致です。 そのあたりの詳しくは後で書きます。 「心中」について。 川端康成「心中」を解釈してみた 無理=無「り」=ちぬ=黒鯛=黒代(黒が代筆) 黒=玄=犬=振る尾=うるお(う)=潤 「心中」は谷崎が書いたと思います。
by ukiyo-wasure
| 2019-08-01 23:25
| 詩・文芸
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