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「輝ける闇」矛盾してるよね


昨日寝る前に、途中だった「輝ける闇」を読んでいたのね。

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ベトナム戦争の現地、日記形式。当然一人称。

健さんの文章は、詩的な比喩に満ちていますから、つい、表現の巧みさに目が行ってしまう。

でも、メタファー作家ですから、絶対に「裏」があるはず、なんだけれども、カイモク解らない状態で、ぽつりぽつりと読んでおりました。


昨晩、ちょうど真ん中あたり、8番目の章。

主人公と、彼の現地での愛人、素娥とのベッドでの会話。



「夜は寝るものですよ」

「おれ、フクロウでない」




はあ??フクロウは夜行性だぞ!


眠気がぶっ飛んだ。


ちょっと待て、題名「輝ける闇」矛盾してんじゃん!



最初に戻りました。

この観点からじーーっくり読んだ。


冒頭、ウェイン大尉が全裸で登場。
シャワーを浴びたばっかし。
時刻は夕暮れ時。
そのまま、主人公を誘って別の小屋へ行き、美しい夕焼けを肴にバーボンを飲む。
ここいらの描写が、例の「うっとり」させる表現なんだなあ。

さて、主人公はその後、別の小屋で将棋をし、宿舎の小屋にもどる。
夜です。
そこへウェイン大尉が戻って来る。服を着ています。


引用します。


ウェイン大尉が右腕に白布を巻きつけ、AR-15自動銃をさげて入ってくると日報をつけにかかった。

昼でも夜でも彼は自動銃を忘れない。100メートルとはなれない作戦司令室へでかけるのにもさげていく。

そして夜になると白布を体のどこかにつける。闇で乱戦におちこんだときの目印である。

この密湿な漆黒の闇ではほかに敵・味方を区別する方法は何もない。




同じ日の夕刻、全裸で別の小屋行ってバーボン飲んでたじゃん!!!



さらに、現地人が池に手榴弾を投げ込み、祈ってから、池の水をくんで帰る行為。



現地の僧やいろんな人に「何をしてるか」聞くと、誰もが「宗教的儀式」だと言う。

ソレを信じた主人公は、コックリさんまで出して、現地の人たちを「迷信を信じている」と思い込む。


ダマされているのはアンタだよ。


「一人称」のワナです。主人公と一緒に読者をダマす。


普通に考えて「ダイナマイト漁」でしょ。


ダイナマイト漁



たぶん、全体がこんな感じかと。









by ukiyo-wasure | 2019-06-11 13:42 | 詩・文芸 | Comments(0)
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