人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「マチネの終りに」に北斎・写楽が見えた!(その7)

最後、第八章「真相」です。
「マチネの終りに」に北斎・写楽が見えた!(その7)_b0230759_11265190.jpg
写楽の、この絵だと思います。
「マチネの終りに」に北斎・写楽が見えた!(その7)_b0230759_12271263.jpg

写楽ですから「源氏」「紅梅」を表している。

「紅梅」は「黄梅」=ロウバイ。毒があります。


少女はなぜ隠れているのか。

子育て観音坊のオッサンが恐いからです。

「こわい」=紅梅=ロウバイ


小説の方は、初めの方でケンがゾウさんについて「こわい。」と答えている。

早苗が洋子に「イエスとマリアとマルタ姉妹」についてどう思うかとカラむシーンがある。


「子育て観音坊」というムサいオッサンですが、本当は「子育て観音」といえばキリシタンたちの「マリア像」です。

だから冒頭で「ゾウさん」が出て来た。

それと、友人のギタリストが引退して実家の「仏壇屋」を継ぐというエピソード。よりによって「仏壇屋」……。

隠れキリシタンは仏教徒のフリをして、仏壇内「子育て観音像」を祀るからでしょ!





「真相」は色々に読めるので迷いましたが、

「こわい」にポイントをしぼると、


「真相」=じんそう=人相?



この絵は、「騎士団長殺し」では61章という読みをいたしました。



*追記 

感想ですが、

「日蝕」読んで次にこの作品読みましたが、「日蝕」を「三島調」とすると、コレは「春樹調」。

文体だけでなく曲名などの固有名詞が次々出て来るところも。


作中の「この素晴らしき世界」が、「この春樹らしき世界」と、見えてくるのでした。








by ukiyo-wasure | 2019-03-19 12:50 | 詩・文芸 | Comments(0)
<< 「カモメ」はなぜ「ゴメ」なのか 武田邦彦さんの視点、面白い! >>