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三島「音楽」は海峡づくし(16)〜(20)


「音楽」海峡づくし、続きです。

何を意味するか、いまいち解らないものもあります。


16 音戸瀬戸 オンド


麗子から手紙が来たのは〜クリスマスも近づくころの〜

 暮=呉(市)


逞しかった手が篠竹のようになって、しかも黄味がかって煤けた色になり〜

 ハチク=呉竹


死んだ鶏の肢を握るような〜


 鶏の足=もみじ=もみじ饅頭=広島



以上から、呉市にある音戸瀬戸と推理。


危篤の許嫁の手を握った麗子は、

 突然、私は『音楽』をきいたのです。私の体の中に、あれほど憧れていた音楽を。

 
  音頭=音戸


 「音戸の舟唄」という有名な民謡があるんですね。

 愛し合う男女の別れの唄。





17 種子島海峡 タネガシマ


タンポポの葉っぱか何かを煎じて〜

 タンポポ=種子飛ぶ=種子島


嘘つきの常習犯ほど〜

 ウソ=鉄砲話=鉄砲伝来=種子島


弾丸が飛び交う戦場で=鉄砲


結婚を望まない看護婦の明美が、ホテルで二人きりになると「夫婦気取り」。
主人公は「おままごと」と表現。

「おままごと」は「お飯事」で「炊事」のこと。

 主旨問う=種子島?



「聖テレジア」というワード。

その光る雲の漂う天上の領域にいて、正しく彼女は、「音楽」を聴いていたのである。


「きらきら星」で、モーツァルト?


ウィキによると「21歳の時に罹った天然痘の痕がいくつもあり丸鼻で近眼」


 天然痘=たねとう=種子島?





18 吐噶喇海峡 トカラ


私はたびたび窓をあけさせたが〜

「窓をあけましょうか」

とんちんかんな同情の眼差。

殺風景な戦争ものの映画。

献身的に奉仕する。

カラリとした声でこたえた。

世間の美談、慈善的行為


「窓」へのこだわりと、奉仕や地味な服装など「戦争中」のイメージ。


この章での「音楽」はたぶん、

トントントンカラリで隣組〜♪


で、トカラ海峡





19 伊良湖水道 イラゴ


その小さな蟇口から、さらに小さな蟇口が出、それからさらに小さな蟇口が出るところを想像した。


 入れ子=いらご


旅に出るという麗子に主人公は、

「通り一ぺんの挨拶」を言う。


 いい旅行を=いーりょこー=伊良湖





20 ヨナラ水道

麗子が本当に一人で旅行するか、駅へ行ってみる主人公。

車内で会話する二人の描写。

 車内=「さ(紗)」ない

 サヨナラのサがない=ヨナラ


窓硝子に貼りつけたレエスのハンケチのような〜


紗(しゃ)=レエスのような薄い生地


by ukiyo-wasure | 2019-01-23 00:06 | 詩・文芸 | Comments(0)
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