芥川「影」房子は男!


ちょっと複雑で、解ってもらえるかなあ。


陳彩という中国人の男がいる。

「横浜」に会社があり「鎌倉」に自宅

「鎌倉」には愛する、房子という妻。病気らしい。

その妻が不倫しているよ、という手紙が度々来る。

陳は探偵を使って見張らせている。

その日、横浜の会社から「今日は帰れない」と妻に電話しておいて、抜き打ち!帰宅する。

寝室には、もう一人の自分が妻を絞殺している。


ーーーーというストーリーの映画「影」が終った。

私は女と一緒に「東京」の映画館にいる。

ところが、上映されていた作品は「影」ではなかった

眠っていたわけではない。

「影」のあらすじを女にいうと「私も見たことがあるわ」


ラスト引用します。

 私が話し終わった時、女は寂しい眼の底に微笑の色を動かしながら、殆(ほとんど)聞こえないようにこう返事した。

「お互いに『影』なんぞは、気にしないようにしましょうね。」


ーーーーーーーーーー

うーん、いったい、何を言いたいのだ。


・病気の妻のもとに生霊が現れる。
・どこかで見たような話。


これらから取りあえず「源氏物語」の「葵上」を連想。


葵(き)の上==「お」の後(五十音で)

「お」の後=おのこ=



=日京ノ3=ヒゲのび

夕刻にヒゲがのびて来るのを「イブニングシャドー」というらしい。

こういう仮説で読み直すと、意味深な表現が。

カフェの女給だったときモテモテの房子は贈り物どっさり。
その中のウォッチ、イニシャルが違う
房子は実名ではないと思われる。


妻・房子の会話で、

「ーーあら、おしゃべりをしている内に、とうとう日が暮れてしまった。。今夜は旦那様が御帰りにならないから、好いようなものだけど、ーー御湯は? 婆や」



ヒゲを剃らなくてもいいってことでしょ。



北斎の「滝」の記事で書きましたが「源氏物語」の「葵」は「茸」です。

場所の設定が「横浜」「鎌倉」「東京」
いちいち、場面ごとの冒頭に明記されている。

これを「三景」=「繖形」。「繖」はサンで「傘の形」のこと。

「葵」でも、キノコをイメージさせるために「市女笠」が出て来ました。


もう一つの疑問。なぜ中国人にしたのか。

古代中国では、宦官という「男性機能」を奪われた臣下が仕えていた。
彼らの中の美少年は帝の愛人でもあった。

中でも武帝は有名みたいですね。

ということで、最後に主人公と一緒にいる「女」もじつは「男」

映画が終って「ヒゲ」が頬に青い影を落とす時分です。


「お互いに気にしないことにしましょうね。」


 そう、愛があれば、ヒゲなんて気にならない!




ややこしすぎるぞ、竜之介! 批評家へのアテツケか。




*忘れていました。

主人公は映画館で、どうゆう状態だったのか。

生霊となって(魂だけ抜け出て)「別の映画館」に行っていた?



皆様、読んでみてください。

[PR]
by ukiyo-wasure | 2018-08-22 21:37 | 詩・文芸 | Comments(0)
<< 芥川「妙な話」は推理小説 芥川「葱」田中は乙女の敵だ! >>