「小僧の神様」収録の岩波文庫に入っていた。 「城の崎にて」です。有名な作品。初めて読みました。 ごく短い「掌の小説」スタイルです。 志賀直哉は実際に電車に轢かれて大ケガをしたらしい。 「フェータルな傷じゃなかった」ので助かったそうです。 フェータルとは、致命傷の意。 城崎温泉で、蜂の死骸を見る。 次に、ノドから頭に串が刺さったネズミが、川の中を必死で逃げるのを目撃する。 うっかり自分が投げた石によってイモリが死んでしまう。 それぞれの場面で、生と死についてシミジミと考える。 オチ、解りますか。 ネズミです。 これが致命傷でないワケない!! 脳幹を串が貫通しているのに……。 これは気づいた人多いと思う。 「城の崎」は「城崎」が正しい。 和歌のテクニックです。 「の」棄=「下ひ」棄=怪奇 城の崎にて=怪奇にて 志賀直哉って、こんな人だったんだ。 まあ、今のところは本人が書いたことにしておきます。 *ウィキにありました。 https://ja.wikipedia.org/wiki/城の崎にて
by ukiyo-wasure
| 2018-06-11 00:08
| 詩・文芸
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