三島「サーカス」の怪・その2


続きです。

「サーカス」の冒頭に、団長の過去の記述がある。

彼はむかし大興安嶺に派遣されていた探偵の手下であった。
R人の女間諜の家へ三人の若い探偵が踏み入った。
地雷が爆発してその三人の若者と女間諜は爆死した。
が、女間諜のスカートの切れ端と、一人の若者の帽子とが、一丁ほどはなれた罌粟(けし)の花畑に見出だされた。
死んだ若者を、当時十八歳の団長は「先生」と呼んでいたものだった。


間諜=スパイ=犬

どうゆう状況かといいますと、


 犬死刑だ=源氏鶏太



無理矢理のコジツケに思えるでしょ。


ここで深沢の「無妙記」を思い出したのです。

文壇の秘密を暴露していて、五味康祐と三島由紀夫、シャブなどが見え隠れしておりましたが、解らない部分が多かった。

当然です。何も知らなかったのですから。

「無妙記」で、もっとも謎でありインパクトがあった場面が以下。


 隣のボックスでは二人の白骨が骨つきの鶏のカラあげをシャブりながら話していた。

「判決は、今日きまったよ、死刑だ」
「やっぱり、死刑か、無期になるかと思ったが」
「とてもだめだよ、無期には」
「判決の理由は」
「裁判長は言ったよ。“俺はお前のようなことはしない、俺はお前とはちがうぞ、お前は強盗、殺人、放火だ、俺はお前のようなことはしない”と言ったよ」
「それでキミは?」
「俺など、なんでもないよ」
「キミも、その共犯じゃないか」
「俺はまだ捕まらないからいいよ」
「ヤツひとりで、しゃべらないのだな」



「鶏のカラあげ」そして「死刑だ。(減=源なし)」

源氏鶏太が、三島の代筆で、強盗・殺人・放火にまつわる作品を書いたって意味?


もう一個。

深沢の各作品のことを書いたと思われる、村上春樹さんの「1Q84」です。

BOOK3の第3章が「無妙記」

読んだ方はご存知「NHKの集金人」が出て来る。

病院で寝たきりの父親も、もとNHKの集金人。

ふかえりとの会話。

「すこしまえにひとりひとがやってきた」
「どんな人?」
「エネーチケーのひと」
「NHKの集金人?」

この集金人は天吾のことを「よく知っていて」「泥棒」と言ったという。


ずっと解りませんでした。


 エネーチケーだ=犬死刑だ=源氏鶏太



「流氷」=龍豹=方角で東西=盗載


こうゆうの、メタファー小説を知らないと、村上さんが「NHKに恨みでもあるのか」って誤解されますよね。

あくまでも、便宜上出しているだけなのに……。


そして「天才バカボン」です。

決めゼリフは、パパの、


「来週の『天才バカボン』を見よ! 見ない奴は死刑なのだ!」



再び源氏鶏太さん。
https://ja.wikipedia.org/wiki/源氏鶏太

「掌の小説」の「かささぎ」が「鶏」でした。


また「掌の小説」の「手紙」

レター=出たー。幽霊の話です。

姪の一人は「慶応大学の国文科」。

富山の田舎から出て来た青年僧

ウィキによると源氏鶏太さんのお父さんは「富山の薬売り」

青年僧は「金閣寺」のイメージ。



さらに「限りなく透明に近いブルー」です。

ケイという人物が出て来ます。

それと、ケイではありませんが、

母親が「富山の薬売り」というエピソードが出て来ます。


これらはすべて絡み合っていると思うのですが、いかがでしょう。


三島由紀夫という一つのブランドがあって、中の人が五人ぐらいいたと思われます。


三島ファンの皆様。

スカシや「仕掛け」を抜きにしても、文章のリズムのようなものが、明らかに違うものが混じっていると感じたことはありませんか。









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by ukiyo-wasure | 2018-06-07 17:53 | 詩・文芸 | Comments(0)
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