「掌の小説」の「胡頽子盗人」。胡頽子は「ぐみ」です。 歯ごたえあるゼリーキャンディではなく果実ね。 「童謡」に「氷が五十八貫目で、一貫目幾らする?」とあるので、これも、潤ちゃんの作だと思う。 ……つうか、こんな小説を書く作家は、他にいないでしょ。 さーっと読むと、偶然とは思えぬほど、数字の語呂合わせが多い。 で、ストーリーの方が、例に漏れず、ほとんど意味がない。 冒頭に「賭博をしている土工」が出て来る。 これが「賭け」=「掛け」 次に着物の「袷(あわせ)」が出てくる。 これで「掛け合わせ」つまり「掛け算」です。 題名の「胡頽子盗人」は「ぐみ」が5・3です。 「盗人」が問題。盗=10。人=1かなと思うけど……。 一=いつ=五。 ちょっと無理矢理ですが、このくらいはヒネると思う。 膝の皺=4(江戸なまり)×3=4+8=12 「私んところへ手紙は?」手紙=ふみ=2×3 「ない。」無=6 こんな感じ。 で、これがスゴい。 袷を送って来た母も今は故郷にいない。 母=8×8 今は=八一フは=8・1・2・8=計19 故郷に=ふるさとに=2・10(リュー)・3・10・2=計27 いない。=1・7・10(句点を0とする)=計18 と、何とか64を作りました。 「母も」の「も」を「モ」にすると、「一七」や「二し」とも。 いろんな読み方ができるので、パズル好きの方はチャレンジしてみてください。 さて、初めと終りに二回登場する歌。 これが胆でしょう。 風さやさやと 秋を吹く 風さやさやと=2.3.8.3.8.10 秋=ハキ=8棄 8を棄てると、2.3.3.10 「秋を吹く」の「を」が極めて不自然。 吹く=フグ=毒=解く 2.3.3.10を解く 故郷=ふるさと=2.10.3.10でした。 2番目の10→3になっている。7足りません。 和歌のテクニックです。 7を棄てて=名を棄てて 意味はお察しください。 ああ、疲れた!!
by ukiyo-wasure
| 2018-04-07 11:42
| 詩・文芸
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