「掌の小説」の「愛犬安産」です。 これも代作でしょう。 そしてハメられています。知らぬは本人ばかりか。 川端康成が、裸の王様に思えて来ました。 犬の出産について詳しく描写しています。 丹羽文雄の「鮎」を読みながら〜とか、具体的な友だちの名前も登場して、いかにも「事実」のように書かれている。 「日向」タイプの小説です。 書いたのは谷崎だと思うんだけど「文系の弱点」をついている。 まず、自宅の場所は神奈川県の横浜、桜木町です。 わざわざ書いています。 フォックス・テリアが出産します。 時系列で引用します。 ・夜中の十一時頃から、産箱の藁を掻く様子で、今夜だとわかる。 ・午後(?)三時(校正ミスか)過ぎから、いよいよ本物の陣痛。 ・産れた、ちょうど四時だ。 ・二番目の子供はやや間を置いて、四時四十分〜 ・十分と経たず、三番目がつるりと出た。 ・四番目のやはり牡は五時二十分に産まれた。 ・役目を果たした私は、手の粘りを拭いて、朝刊を読み〜 最後の部分、長いけど引用します。 女房はいつまでも、 「よかったね、よかったね。赤ちゃんってよく眠るものね。」と、母犬の横腹をさすりながら、石浜金作君、鈴木彦次郎君、菅忠雄君、尾崎士郎君、武田麟太郎君など、私の古い友人の名を数えて、彼女のまだ見ぬ彼等の赤ん坊を、これから順々に見て廻るのだと言った。寝藁を取り替えようと雨戸をあけると、暖い朝日が部屋いっぱいに射しこんだ。一月十八日。 谷崎の心がわかると「一月十八日」が語りかけてきます。 神奈川県の一月十八日の日出時刻はこちら。 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2018/s1501.html暖い朝日が部屋いっぱいに射しこむ……わけない! 題名の解読は難しかった。 「安産」の「産」は、サン=太陽 「安」はGoogle先生によると「いずくんぞ」 いずくんぞ太陽=どうして太陽があるのだ。あるわけない 「愛犬」に悩みました。 「犬」は、「源氏」を解読して知ったのですが、元々は狼のことだそうです。 現在のイヌは「狗」ね。 「愛」も読み方がいっぱいです。 愛しい=かなしい。愛=かな 犬は狼のことですから「ろう」 「ろう」=老。若(わか)の反対=かわ=川 愛犬=かながわ=神奈川 愛犬安産=神奈川は日が出てないし
by ukiyo-wasure
| 2018-04-01 17:03
| 詩・文芸
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