「1Q84」の各章は、深沢七郎の各小説と一致している。 この仮説のもとに、読んでいます。 BOOK2 第17章。 深沢「南京小僧」です。 子どもの売買です。実際にあったことで、当時ニュースにもなったようです。南京袋に入れて、船で連れて行くのです。 「1Q84」の方。 フィクションとノンフィクションがおよそ半分ずつ。 事実を題材にしていますから、そうなります。 ネズミの彫刻ばかり作る少年がでてきます。 そいつはよく言っていたよ。『ネズミを取り出す』ってな。そして取り出されたそのネズミは、本当に今にも動き出しそうに見えるんだ。 ネズミ=干支では子。子どものことです。 自らの死を願い、青豆に殺してもらった「さきがけ」のリーダーは、ここでは、主人公のお爺さんに変わっています。 「自分のとった行為に対して処罰を受けることを、自ら望んでいたわけですか」 主人公のお爺さんは、よーく読むと、かつては人買い側だったと解る。それで、孫と一緒に入水自殺するのです。
by ukiyo-wasure
| 2017-09-08 18:00
| 詩・文芸
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