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猿丸太夫「奥山に〜」


 5番・猿丸太夫さま。名前からして、ゾクゾクします。
 カッコいい。犬夜叉とか、虎造とか、獣つきの名は「野性的」で惹かれます。


  奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の
      声きく時ぞ 秋は悲しき


 中学生用鑑賞は、

  鹿の鳴き声に悲しみのきわまる秋

 鹿ですか。人間の苦しみ、悲しみも秋は極まるでしょうに。


  くやまに        
  もじふみわけ 
  くしかの
  こきく時ぞ 
  ゅう(秋)は悲しき

 こんな取り方でオミナエシはちょっと珍しい。
 
 ま、ダミー、カモフラージュでしょう。

 素直に頭文字を取ってみますと、

  奥山に     お
  紅葉踏みわけ  も
  鳴く鹿の    き
  声きく時ぞ   せ
  秋は悲しき   し


 「重き宣旨(せじ・せんじ)」

 宣旨は天皇の命を伝える公文書だそうです。

 事情がよくわかりませんが、何か政治的な意味がありそうです。


 そういえば、文部科学省の例の文書ですが、署名がない、覚え書きのような文書を「よみ人知らず」というそうです。
 センスいいなあ。2ちゃんねるの「名無しさん」も日本的でいいなあと思いましたけど。
 

by ukiyo-wasure | 2017-08-05 05:13 | 詩・文芸 | Comments(0)
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