石原慎太郎「処刑の部屋」


 文庫本「太陽の季節」に載っている「処刑の部屋」を読みました。

 何じゃこれゃ。ですよ。当時は、日本文学といえば、陰々滅々なイメージがあって、そんな中での登場ですから、評論家の皆様は非常に褒めたみたいですね。



 もうね、B級映画を観ている感じなのです。リアリティがないし、まあ、はっきり言って、ドタバタ、アクション物でごさいます。


 それでね、ところどころ、気になる表現があるのです。

 何というか「思わせぶり」


 “自分に何が起ころうとしているか、克巳は知ってもいたし、知りもしなかった”


 こういうところでね、深沢七郎の「変化草」を思い出したのです。
 拙著にも書きましたが、あれは、よくよく読むとテレビドラマの撮影なのね。

 この「処刑の部屋」も、映画かドラマとして読むとピッタリなのですよ。会話もあざとくて、芝居の台詞のようにクサいし。
 ワザとやっているでしょ。と、私は感じました。


 “わかりきった答えがなかなか浮かばなかった。”

 セリフを忘れたか?


 “掻ききられた洋服の中に手を縫って入れ傷口を押さえてみた。流れかかった自分の臓腑が生ぬるく感じられる。
 「中は大丈夫だ」
ふと今も夢かと疑う彼の掌に溢れかかった臓腑はどろっと柔らかくそれでいて重みのある感触だった。”

 ないない。

 
 そして冒頭にこんな文句が付いている

 抵抗だ、責任だ、モラルだと、他の奴等は勝手な御託を言うけれども、俺はそんなことは知っちゃいない。本当に自分のやりたいことをやるだけで精一杯だ。


 映画の惹句?

 
 
 これが石原さんではなく、深沢七郎の小説だったなら、題名の解読をするのですが。



追記 7/28

 女給たちの生理日がカレンダーに印されているというエピソードが唐突でした。

 処刑=初経。そういえば、やたらに「生理痛」とか出てきたし。

 そうなると、「処刑の部屋」は、「女が苦」の部屋。

 音楽室=スタジオかも。と思ったりも……。


 まあ、石原さんはこんな、深沢や谷崎みたいなことをしなそうですが。でもねえ、「太陽の季節」は古典を読んでないと書けない筈だし……。





「スプートニクの恋人」第5章と一致していると思われます。
こちらもご覧ください。
https://tamegoro.exblog.jp/28155647/
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by ukiyo-wasure | 2017-07-28 02:37 | 作家 | Comments(2)
Commented by a at 2018-04-12 10:51 x
しょうもない感想文やな
作者の真意を汲み取る能が足りてないねドンマイチン
Commented by ukiyo-wasure at 2018-04-12 11:45
コメントありがとうございます。
別の視点からの「読み」、ぜひ聞かせてください。

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