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「妾馬」の「いりとり」


 落語の「妾馬」で、ずーっと気になっていました。

 八五郎「およとりが男の子なら、女の子は“いりとり”って云いたくなっちまう」

 見ないで書いてますから正確ではありませんが。

 この「いりとり」とは何だろうといろいろ調べてみましたが納得のいく答えは得られませんでした。

 ここに来てね、例の「はこ鳥」と「かお鳥」。これ、どっちも盗人ではないかと。

 はこ鳥は「は」の後で「にほ」=鳰ね。これは、入る鳥でドロボーではないかと、前に書きましたが、「入」は入るではなく「ひる=」では。

 かお鳥は「お」の下ではなく「か」の尾で「よ」。つまり「夜鳥」。ヌエになってしまいましたが、「夜盗」ではないかと。

 昼のドロボーと夜のドロボーで、セット。八五郎のギャグが意味のあるものになります。

 鳰の海=琵琶湖が、海賊の出る海じゃないかとも書きましたが、こっちの方も解決。海賊は忍び込む(入る)というより、昼間でも襲って来るわけですから。

 以下『古今和歌六帖』

 とりかへす ものにもがもな はことりの 
     あけてくやしき ものをこそ思へ


 何か盗まれたようにも読めませんか?

by ukiyo-wasure | 2017-07-13 21:31 | 落語 | Comments(0)
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