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あわれとも〜には参りました


 45番・謙徳公さま。じつの名が、藤原伊尹(これまさ)。



  あわれとも いふべき人は 思ほえで
    身のいたづらに なりぬべきかな



「鑑賞」では、

「最愛の人に同情をさえされない恋の孤独」


「歌意」は、
  
「私のことを可哀想だと言ってくれそうな人は思い浮かばず、きっと私はむなしく死んでいくにちがいないのだなあ」



この歌、じーっと見つめていると、ピンとくるものがございます。「身のいたづらに」です。

 小野小町の歌にあるフレーズです。


   花の色は うつりにけりな いたづらに
      わが身世にふる ながめせしまに




2017.11.20 訂正しました。

村上春樹さんの「世界の終りと〜」に教えられました。

ショックです。こんな複雑なことをするとは!



2つの歌の同音をすべて消します。


 とも いふべきとは おほえで
    みのいたづらに なりべきか


 はなのい うつりにりな いたづらに
      わがみよにる ながめせしま


 残りが

 あれひおほえて=我肥を得て

 が余計です。



小町の歌は、


 ろうつけ  老付け
 よにる   よじる
 めせしま  召せ「しま」



よく見ると「しま」=「ほ」です。


「老」=「我」


「し」と「ま」を捩って(裏返して)「我」に付けよ。



「ほ」を取り出して(召して)反転すると「まし」=「真子」




  我が真子(まこ)、肥を得て



 
小野小町は老いを、我娘は肥満を、
 
鏡を見る度に「やれやれ」という歌なのでした。


娘の藤原懐子さん、ダイエットがんばれ!


「世界の終りと〜」上巻(1)と一致していると思われます。

お持ちの方、ぜひぜひご確認を。

by ukiyo-wasure | 2017-05-28 20:51 | 詩・文芸 | Comments(0)
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