あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな 例によって『鑑賞」では 「死の予感で強まるいちずな恋心」 あらざらむ=病気が重くて死にそうな状態で、もう一度、あの人に逢いたい!ということですね。 引っ掛かるのが「この世のほかの思ひ出に」です。普通に考えると「この世の思い出」じゃあございませんか? まあいいです。面白いことに、紫式部さんと一緒で「秋の七草」が詠み込まれています。 「秋の七草」といえばすべて、山上憶良の和歌 萩花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花 がベースです。 あらざらむ:病=薬=葛 この世のほかの:月の意で、萩・尾花 思ひ出に:和歌「なでしこの とこなつかしき色を見ば もとの垣根を人や尋ねん」 今ひとたびの:「また」の意味で藤袴 逢う:逢う=アワバナ=女郎花 こともがな:「こと」=琴=きん=槿(あさがお)
by ukiyo-wasure
| 2017-04-13 16:07
| 詩・文芸
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