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谷崎の続き

 谷崎の小説は、私も少ししか読んでいませんが、日記だったり手紙だったりが結構あります。あるいは登場人物の「語り」ね。
 小説というのは「作り話」という前提で読みますが、不思議なことに多くの読者は、日記や手紙や「語り」を、小説の中での「真実」と読んでしまうのはなぜでしょう。それらも作り話かもしれない、とはけっして思わないのね。
 
 世界各国のアンビリーバボーな動画を流す番組がどっさりありますが、監視カメラなど以外はヤラセっぽいのが多い。つまり……

 で、誰がカメラ回しているの?

 なわけ。多いでしょ、こういうの。偶然の出来事なのに定点じゃないカメラアングルだし。第三の人物の存在を感じることができないと騙されます。谷崎の小説も、物語の外の世界を想像できないと読めませんね。

by ukiyo-wasure | 2016-09-08 00:55 | 詩・文芸 | Comments(0)
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