やったー!なのでした。最近、天は我に味方している感があります。谷崎の「瘋癲老人日記」を読んで、コレは絶対にアレだな(内容はひ・み・つ)と分析したのですが、肝心の所がモヤモヤしておりました。
「瘋癲」と書いておりますが、裏に「フーテン」と読ませたい意図が感じられたのです。それで、ネットで調べました。しかーし、フーテンという言葉については以下のような説明しか出て来ません。 “フーテンとはもともと瘋癲と書き、精神状態が異常なこと及び、そういった人をさした。ここから1967年の夏、新宿東口に集まる長髪にラッパズボン、(妙なデザインの)サングラスといった格好をし、定職にも就かず、ブラブラしている無気力な若者集団をフーテン族と呼ぶようになる。瘋癲がカタカナ表記されたフーテンはこうしてアメリカのヒッピーに近いイメージで使われた。” 「瘋癲老人日記」は1961年ですから、上記の解釈ですと当時はフーテンという言葉がなかったということになります。 手元に「谷崎潤一郎=渡辺千萬子 往復書簡」という本があります。千萬子さんは「瘋癲老人日記」の颯子のモデルといわれている人です(私は異議有りですが)。 1962年9月15日の手紙に「フーテン老人は十一日新派で花柳と八重子が上演します」というフレーズが出て来ます。やっぱり、睨んだ通りなのです。 ネットはまだまだダメですねえ。 知恵袋などで質問すると、ネットで調べたものを得意気に解答する人がいますが、ネットで調べても解らないから質問するってことが、解らないのでしょうかね。 「瘋癲老人」をいつものごとくコジツケで「老」は海老のビだから「フーテン美人日記」と読ませようとしているな。などと言われそうですが、ブブーッ。もっと別の意味があるのです。そのうち本にして発表したいと思っていますので、乞うご期待。
by ukiyo-wasure
| 2016-09-07 17:59
| 詩・文芸
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