前に書いたヤン・イクチュンもクローズ・アップの技法を使っておりましたが、そのことについて「子どもの目で見た記憶は遠くのものでもアップで見たような気持ちになるから」というようなことを言っておりました。
前述の「緋牡丹」でもクローズアップがキマっています。だけど意図は全然違う。「象徴的」というかトリビアリズム?いや違うかな。見る側の想像力に任せるということ。とても日本的だと思うのですよ。 「緋牡丹」ではありませんが、例えば、行灯の灯りをアップで映す。炎がゆらめく、激しくゆれる、そして消える。観客はその部屋で起こったことを理解する。言わずとも察するという日本的コミュニケーションです。 というわけで、ジョニデの映画をたくさん撮っているティム・バートンさん、好きなんですが、見せ過ぎてヤボと思うときがある。理髪師がノドを切るシーン、血をパッと飛ばすだけでいいから! その点スピルバーグは「ジョーズ」も「ジュラシック」も見せないで恐怖心を掻き立てた。黒澤明を師と仰ぐだけあるなって思います。
by ukiyo-wasure
| 2012-02-06 15:24
| 映画
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