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川端「童謡」に谷崎が残したメッセージ


「童謡」を書いたのは谷崎だろうと、前に書きました。

「源氏物語」というスカシが入っているからです。

だから、というのも変ですが「童謡」=「盗用」だと察しがつく。

雨雨ふれふれ母さんが〜♪の歌が冒頭に出てくる。

「掌の小説」の「時雨の駅」のことだと推理。

「童謡」は「色彩を持たない〜」第6章と一致でしょう。

ネクタイやサラリーが「時雨の駅」のサラリーマンを表している。

ところがね、他にも「掌の小説」中の作品を表しているようなワードが出て来るのです。

「万歳」「男っぽくなっていく芸者(馬美人)」「金弥(金糸雀)」

「掌の小説」は全部読んでいないけれど、まだまだ谷崎が書いたものがありそう。


とりあえず「時雨の駅」について。

サラリーマンの帰宅時間に、妻たちが傘を持って迎えに集まる。

主人公は作家。駅を出ると「隣の細君」に傘を押し付けられる。

どうゆうことかというと、その細君集団の中に昔の恋敵がいて、彼女に対する見栄のために「私、作家と結婚したのよ」と思わせる。

化粧していない妻たちの中で、その恋敵一人はバッチリ化粧。他の妻たちを「女房一揆」と揶揄する。

ライバルの女は、対抗心を燃やして、サラリーマンの夫ではなく、たまたまやって来た有名俳優と帰って行く。

「隣の細君」は自分の夫を駅で待ち続ける。五時間後、電車を降りて来たのは、恋敵の夫、つまり、昔ふられた相手。

彼女は自分の夫ではなく、彼に黙って一本の傘を渡す。

こんな話です。


これは谷崎じゃないと、はじめは思いました。

だってちゃんと「オチ」まで語られている。

「隣の細君」と昔の恋人がくっつくかもという感じは抱かせるけどね。


タイトルに注目です。谷崎なら「トリック」ありです。

「時雨」は曲者度がハイレベルのワード。

四がグレて目になる。

目=アイ=藍。

「女房一揆」という言葉が出てきました。

藍=群青=郡上。郡上の駅(役)=郡上一揆?


うーん、つまんないダシャレ。読み違いか?


駅=役=乱なら、時=じ=二。雨=さめ=魚=とと

時雨の駅=二度と乗らん?

by ukiyo-wasure | 2018-03-19 01:04 | 詩・文芸 | Comments(0)
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