「1Q84」の各章は、深沢七郎の各小説と一致している。 この仮説のもとに、読んでいます。 BOOK3 第14章。 深沢の「狂鬼茄子(きちがいなすび)」です。 帰還兵士たちが共同で農場をやっています。 茄子を育ている男性が梅毒になる。 付き合って妊娠している女性から感染したと思い込む。 じつは先天性の梅毒だったと……。 「1Q84」の方。 これは難しかった。 あくまで予感に過ぎない。しかしほとんど確信に近い予感だ。なぜなら彼女が子供を出産するという前提のもとに、すべてのものごとが進行しているように思えるからだ。 解ります。茄子=なす意。 自分の子宮の中で育っているものが 子宮は茄子の形をしています。 ときどきわけもなく涙が溢れこぼれた。気がつくと涙は頬をつたい、(中略)涙を拭うことなく、流れるままにしておく。 なぜ、なぜ拭わないのか。 深読み過ぎるかもですが、涙=露=朝顔。和歌テクで読むとそうなる。 チョウセンアサガオの異名が「気違い茄子」。毒にも薬にもなる植物です。 話変わって、初夢の「一富士、二鷹、三茄子」。三大仇討ちのことらしいですね。茄子は夏野菜だから、初夢というのが変だとは思っておりました。 というか「仇討ち」がらみ。 でもそれは彼らの神様ではない。私の神様だ。それは私が自らの人生を犠牲にし、肉を切られ皮膚を剥かれ、血を吸われ爪をはがされ(中略)熱いときも冷たいときも、神はただそこにいる。 神とは何か。それは「内匠頭(たくみのかみ)」。内匠頭=「忠臣蔵」の方ね。だから鑿が神。鑿は蚤になって血を吸う。熱いときも冷たいときも=飲みで、熱燗でも冷やでも。 光があるところには影がなくてはならず 「サスケ、お前を斬る」ですね。 荒木又右衛門は、伊賀の服部郷の生まれ。 夢の中で彼女は白い部屋に監禁されている。立方体のかたちをした小さな部屋だ。窓はなく、ドアがひとつついているだけだ。飾りのない簡素なベッドがあり、そこに仰向けに寝かされている。 これは何でしょう。前の「角砂糖」に似ています。 白い部屋、中にベッド……「狂鬼茄子」の主人公は最後に目が見えなくなっていきます。梅毒による「白内障」。白の内に床(ベッド)。 頭はとても大きく、いびつなかたちをしています。 牛河のことですが、頭が大きいとくれば、頼朝ですね。 これは「曽我兄弟」=一富士でしょうか。 人は受け取ったものの代価を支払わなくてはなりません。 買い物をしたらお金を払えと。 買得(ばいとく)=梅毒 私の中にあった激しい怒りもなぜか、あのおびただしい落雷のさなかに失われてしまったようです。 落雷=打ち上げ花火。「鍵屋の辻の決闘」だから。 「休むことを知らない無慈悲な御者のように」 これはワカンナイ。 「村上かるた」的読みをしますと、 荒気マンダレーもん=荒木又右衛門。 ミャンマーのマンダレーというところでは、観光客目当ての馬車がたくさんいるそうです。
by ukiyo-wasure
| 2017-09-13 01:02
| 詩・文芸
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