初めて知りました。「古今和歌集」は「万葉集」に比べて、くだらないとかまったくダメだとか、正岡子規はじめ、多くの人が云っているのね。
確かに、冒頭の歌からして、 年の内に 春はきにけり ひととせを こぞとやいはん ことしとやいはん だからどーした。と云いたくなりますね。「うじやま」「むべ山風」と同じ。 じゃあね、紀貫之さんたちは、なぜこの歌を評価したのか。 「古今集」は普通に読んではいけないと思いまーす。仮名序にあるように「たとえ」や「なずらえ」なのですから。 たとえば、ちょっと考えただけでも 年の内に 舂はきにけり 一念を 去年=猿年=怨念とやいわん 今年=恨念とやいわん な、風にも読めますし。 えーと、それで、ここからが本題です。「源氏」には和歌が795首ありますが、これを解読しております。そうしたら「おくらす」という言葉が出てきたのです。 本当は「おくらかす」です。意味は「生き残らせる」。 「源氏」を深読みしますと、和歌の技巧としてワザと「か」を抜いていることが解る。それに気づかないと、古語「おくらす」の例として「源氏」の歌が取り上げられてしまうのです。実際そうなっています。 「おくらす」は「古今集」にも出てきます。 かぎりなき 雲ゐのよそに わかるとも 人を心におくらさむやは 離別の歌です。「おくらかさむ」をワザと「おくらさむ」と云っているでしょ。 だって「か」無し=「悲し」を表現したのだから。 これが「古今集」の読み方だと思うのですが、どうでしょう。 私も作ってみますね。 サイテーやねん 長年つくしたアタイを干すなんて 大阪弁で「捨てる」は「ほかす」。真意は「悲し」。
by ukiyo-wasure
| 2017-07-18 20:37
| 詩・文芸
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