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葉山嘉樹の毒舌

 毒舌でピンときたから葉山嘉樹。この人の本、開けばもう毒舌ばっか。


『ザック・バラリズム』より

 だが『労働文学』にいる人たちは、揃って労働者出で、揃って馬鹿だ、ということは、人から突っ込まれる前に白状しとかう。
 しかし、かう、世の中が世知辛くなると、馬鹿の存在も、いいものだ。ただ、あんまりそいつが集まり過ぎるんで、どうも。


『書簡』より

 創造するということは馬鹿だけのやる骨の折れる仕事なのだ。悧巧な奴は人の創造したものを利用するだけだ。発明家と実業家、作家と出版屋、百姓と地主。労働者と都市消費階級。
 馬鹿は常識がない。常識以前を彷徨しているからである。


『文芸戦線』

 黒島、宗、お前たちは俺の家へ来て何と云った。長谷川お前はどんな手紙をよこしたか。卑怯者奴!御都合主義者奴! 「その日」を覚悟してやがれ!
 

 労働者作家はお坊ちゃん作家とは違いますね。
 へなちょこ現代人を代表して一句。

 
 バカヤロー! 面と向かって 海へなら

by ukiyo-wasure | 2017-01-21 01:01 | 作家 | Comments(0)
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