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本音と立前

 トンテンカンが出て来る「紀州」という落語ですが、まったく日本の文化を皮肉っている。
 新しい将軍を決めるにあたって、御三家の尾州と紀州から候補者が江戸城へ行く。仕切り役のような人がまず尾州候に「やっていただけませんか」と言う。尾州候は内心では将軍になりたいけれども「喜んでっ」というと安っぽいというか威厳がないと言うか、そう思われたくないから、ここは一旦辞退して「そこを何とか」と言われたら引き受けようと考える。
 正確な返答は忘れましたが「まだ未熟ゆえそのような大役は云々」とかなんとか言うわけ。それで次は紀州候に「どうですか?」となる。
 すると紀州の方は「私も未熟者ゆえそのような大役は…」と同じようなことを言う。けれど、それに続けて「ではあるけれども、将軍がいないと困るのでお引き受けいたしましょう」
 ということで、将軍徳川吉宗の誕生とあいなる。
 尾州候は大変なショックで。帰路でまた鍛冶屋のそばを通ると、テンカントン……天下取る天下取るとやっている。そして刀だか庖丁だか知りませんが、仕上げにテンテンテンと打って水に入れるとシュ〜〜。これが悔しいことに「キシュ〜〜」に聴こえるというサゲ。
 ご祝儀を出されたとき「こんなことをされては困ります」と一旦押し返したら「そうですか」と引っ込められたようなものです。この暗黙のルールが日本の文化だなあと思うのです。

 任侠映画や浪曲に出て来るヤクザの世界ですが、この人たちの「仁義」はイライラするほど面倒くさかったみたいです。現代ではもうやらないのでしょうけど。たとえば、旅人が親分の家を訪問するとどうなるか。文献によりますと以下のようになっている。

 旅人、戸口に立って「御門表にて大声を発し、お許しこうむります。ご当所貸元某親分さんのお宅はこちらでござんすか」
 家の子分「御意にございます、お入りなさいませ」
 言われても旅人、ここですぐに入らない。「ここで結構です」と遠慮する。この押し問答が三回。やっと羽織りのヒモ等を解いて土間へ。
 ここからは面倒なので、かいつまんで書きます。土間で「中へ」と言われて、また押し問答三回。
 やっと上がるかと思えば、左手を縁板につくだけ。するとこのあたりで親分か姐さんが登場。
 親分「お控えなさいまし」というけれど「いえいえ、若輩ものゆえ」とまた押し問答三回。やっと室内に上がる。そうしてやっと仁義といいますか、礼の「やつがれ生国は〜にござんす」という自己紹介をお互いにやる。
 これらの「押し問答三回」というのがルールだというから恐れ入ります。ルール通りやっていたら映画が終わっちゃいます。まあメンドクサイと思うのですが、では、なぜこういう風なことになったのか。他の国にも、こういうものがあるのでしょうか。謎です。
 
 

 




「連番禁止ナンプレ」の解説

「連番禁止ナンプレ」のルールは、スタンダードなナンプレと同じように1〜9までを一つずつ入れますが、さらに上下左右に連続する数字はNG! 2・3や7・8はダメ! 1・9はOKです。最初の盤面は6月28日に。

The rule of the consecutive-numbers prohibition SUDOKU.
Consecutive numbers, such as "2, 3", "7, 8", must not adjoin each other in all directions.

Ruehl
Un nombre continu ne doit pas avoisiner.
Par exemple, c'est "1, 2", "7, 8", etc
.



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コレを解かずしてナンプレを語るなかれ。「連番禁止ナンプレ」。なか見検索できます↓

http://www.amazon.co.jp/dp4905295068/


 生活情報誌“ちゃんと”のホームページで「連番禁止ナンプレ」を紹介しています。パズルファンの方はお訪ねください。↓
http://chanto.biz/number-place/number-place.html

 マグナム・ハートのパズルコーナーあります。「魚沼よみうり」
http://www.uoyomi.jp/


by ukiyo-wasure | 2014-07-07 14:52 | 落語 | Comments(0)
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